【英検2級】実用英語技能検定2級の筆記試験に一発合格するための勉強法と対策を徹底解説

実用英語技能検定(英検)2級を受験しようと考えている方へ。

この記事では、英検2級の一発合格を目指す方に向けて、学習のポイントや各セクションの対策、試験当日の流れなどを徹底解説していきます。

はじめに

実用英語技能検定、通称英検は、年間の総受験者数が300万人を超える、非常にメジャーな民間資格です。

幼稚園生から社会人まで、老若男女問わず多くの方が挑戦できる資格試験で、一度取得すると生涯有効です。

世の中のグローバル化が進み、日本でも主要言語として英語力が求められる中で、英検は総合的な英語力を判断する指標として高く評価されています。

所持していると大学入試や就職活動での加点になることも多く、近年では多くの若者が取得に向けて学習に励んでいます。

実用英語技能検定(英検)とは

英検は、だれでも受験できる国内最大級の英語検定試験です。

1級から5級まで、8つの級があり、身の回りの日常会話から、教養を深める社会的な題材まで、実際に英語を使用する場面を想定し出題されます。

近年では、従来のように大きな会場や対面ではなくコンピュータ上で受験できる「英検S-CBT」という受験形式も取り入れられており、全ての分野の試験を1日で受けることができます。

日程や会場を自由に選ぶことができ、従来の試験形式と同じ資格を得ることができるため、受験へのハードルが低下している傾向にあります。

英検の問題構成

試験問題は4技能(リーディング・リスニング・スピーキング・ライティング)がバランスよく出題され、日常生活から学問、ビジネスの分野まで、社会で求められる英語力を測ることができます。

3級以上は一次試験と二次試験に分かれ、一次試験はリーディング・リスニング・ライティングの3技能の筆記試験、二次試験は一次試験合格者のみスピーキングの試験を行います。

また、4級・5級のスピーキングは任意で受験することが出来ます。

リーディングの出題傾向

英検2級リーディングでは

大問1:短文の適語補充
大問2:長文の適語補充
大問3:長文の内容一致選択問題

上記、3つの大問が出題されます。

大問1では、

英検2級リーディングでは、短文の適語補充として、次のような問題が出題されます。

Kate used to get her favorite magazine delivered to her home every month.

However, she now has an online (         ), so she can read the magazine on her tablet or smartphone.

  1. opportunity   2.  campaign   3. representative   4. subscription

このように、英文内の空所に当てはまる単語を4つの選択肢の中から選ぶ問題です。中には単語ではなく節を選択する問題も出され、筆記試験の中で出題される単語レベルが最も高くなっています。

大問2では、長文内の空所にあてはまる単語や節を4つの選択肢から選ぶ問題が出題されます。

問題形式は大問1と変わりませんが、文章の流れを掴む読解力が求められます。同様の設問が6つ出題されるため、スピード感も重視しなければなりません。

大問3では、長文の内容一致選択問題が出題されます。

設問数は、Eメールの読解が3問、説明文が5問です。1つ1つは約500単語ほどの文章ですが、時間内に正確に内容を理解する読解力が求められます。選択肢自体の難易度は低いため、内容理解のための単語力がポイントになってきます。

ライティングの出題傾向

ライティングでは

大問1:英文要約

大問2:英作文

上記、2つの大問が出題されます。

大問1の英文要約は、約150単語ほどの英文を、45~55語程度に要約する問題です。

本文中の英単語をそのまま使用しても問題ありません。段落ごとのつながりを意識しながら、論理的に構成していくことがポイントです。

大問2の英作文は、条件に従って自身の主張を記述する問題です。

ポイントは、TOPICに対し自身の主張と2つの理由を書くこと、語数の目安は80~100語であることが提示されていることです。

このポイントを守れなかった場合、0点と採点されることもあるので、注意が必要です。

リスニングの出題傾向

リスニングでは

第1部:対話を聞き、その質問に対して最も適切なものを選択肢から選ぶもの

第2部:英文を聞き、その質問に対して最も適切なものを選択肢から選ぶもの

上記から出題されます。各部で15問ずつ、合計で30問です。

音声は一度しか流れないため、聞き逃さないよう注意が必要です。

第1部は、会話の内容一致問題で、4つの選択肢から当てはまるものを選択します。

2人の人物の会話と、最後に流れる会話の内容に関する質問を聞き、回答を選択します。

2級の問題では、それまでの級に比べビジネスの場での会話が多くなります。背景知識のない学生は難しさを感じるかもしれませんが、単語力を身に着け問題のスタイルに慣れることで、安定して点が取れるようになるでしょう。

第2部では、英文の内容一致問題になります。

出題形式は第1部と変わりませんが、会話ではなく1人のナレーションと、その内容に関する質問を聞いて回答します。

一文一文が長く内容理解の難易度が高い傾向にあるため、単語だけでなくハイレベルな文法事項も身に着けておくことで、有利に点が獲得できるでしょう。

スピーキングの出題傾向

筆記試験に合格すると、二次のスピーキング試験を受けることになります。スピーキングでは

  • パッセージ(文章)を20秒間黙読したのち、音読
  • パッセージに関する質問
  • イラストの説明
  • 受験者の意見を問う質問

の4つの問題が出題されます。

難易度は決して高くありませんが、問題の形式に慣れておくことで合格の確率がぐっと高まります。繰り返し面接の練習をしておくことが大切です。

必要な勉強時間と学習スケジュール

英検2級の合格率は、一次試験(筆記試験)が約30%、二次試験(スピーキング)が約80%で、試験全体の合格率は約25%となっています。

「高校卒業程度」のレベルの級であるため、そこまで難易度は高くありませんが、きちんと対策は必要です。

合格に必要な学習時間は受験者の現在の英語レベルにより異なりますが、一般的に150時間程度と言われています。

更に英語が苦手であったり、現在の学習状況が英検3級レベルの場合は、300時間程度必要です。目標スコアによっても異なるため、一概に○時間と断定することはできません。

150時間の勉強で合格を目指す場合、1日1時間の勉強を5ヶ月続けることで達成できます。

英検2級に合格するために必要な英単語は、4,000~5,000語と言われています。適語補充など単語に関する問題が多く出題されるため、1日15分程度は単語帳と向き合う時間を作るべきでしょう。

また、リスニング対策では、耳を英語に慣れさせておくことが必要になります。

出題の音声に続けて音読を行うシャドーイングも、15分程度行うことをおすすめします。その他過去問の演習や、時間を計測しながら長文を読み内容理解にかかった時間を可視化するなどの勉強もおすすめです。

各分野ごとのおすすめの勉強法は後ほど紹介しますが、毎日コツコツ続けていくことが重要です。

学習のポイントと対策

各分野、大問ごとの学習のポイントと対策について解説していきます。

適語補充 (リーディング)

短文の適語選択問題では、次のような問題が出題されます。

①Kate used to get her favorite magazine delivered to her home every month.

However, she now has an online (         ), so she can read the magazine on her tablet or smartphone.

  • opportunity   2.  campaign   3. representative   4. subscription

②When Kate lost her job, she had to (         ) her savings for a few months until she found a new one.

  1. break up with   2.  fall back on   3.  come over to   4.  speak ill of

答えは①4.subscription(サブスクリプション)になります。

他の選択肢だと1.opportunity(機会)、2.campaign(キャンペーン)、3.representative(代表)となり、「ケイトは以前、お気に入りの雑誌を毎月自宅に届けてもらっていた。

しかし、今はオンライン( )を持っているので、タブレットやスマートフォンで雑誌を読むことができる。」という文に繋がりません。

②の答えは2.  fall back on(頼む)になります。

他の選択肢は1.break up with(別れる)、3.come over to(やってくる)、4.speak ill of(酷く言う)となり、「ケイトが職を失ったとき、彼女は新しい職を見つけるまでの数か月間、貯金()なければならなかった」という問題文に当てはまりません。

知識さえあれば誰でも解ける問題ですが、単語・熟語のレベルが高く、難易度の高い問題になっています。

単語・熟語の勉強に必要なのは、「たくさんの単語×毎日」 勉強することです。英検2級に必要な単語数は約5,000語です。

少量ずつ対策していくと、全ての単語を物にするのに膨大な日数がかかってしまいます。そのため、1日200単語ずつ勉強することをおすすめします。

200単語ずつ対策することで、5ヶ月で6周することができ、定着に繋がります。

おすすめの勉強として、「読むだけ勉強法」が挙げられます。

単語帳の英単語と日本語訳を自身の中で噛みしめながらひたすら読むだけの勉強法ですが、何度も繰り返すこと次第に英単語が身についていきます。 おすすめの英単語帳は、システム英単語帳(駿台文庫)になります。

大学受験のためのほぼ全ての英単語・熟語が抑えられるため、高校卒業レベルの英検2級の対策に役立ちます。

また、この教材は基礎からレベル順に並んでいるため、自身の学習レベルを可視化しやすいというメリットもあります。

長文(リーディング)

大問2の長文の適語選択問題は、短文の適語選択問題よりも、より文章の読解力が求められます。

このように各文章に3つずつ、2題で合計6つの問題が出されます。各段落に1問ずつ設置されているので、集中力が持たない場合は一段落ごとに問題を解いていくのも良いでしょう。

大問3の内容一致問題では、Eメールの読解が3問、説明文が5問出題されます。このような短いEメールの文章に対し、3つの問題が出されます。

また、説明文では、このように短い文章に5つの問題が出されます。

どちらも設問の選択肢自体は難しくないため、文章を読み解く単語力をつけていくことが重要です。

おすすめの参考書は「英検2級 総合対策教本」(旺文社)になります。

過去問が多く掲載されており、ほとんどの問題の出題傾向をカバーすることができます。

英作文(ライティング)

ライティングでは、英文要約と英作文の2つの大問が出題されます。

英文要約では、次のように問題が出されます。

このように、指示に従って文章を要約していくものになります。

解いていくコツとして、この文章が3段落に分けられていることに着目します。各段落を15~20語程度にまとめた文を3つ作ることでスムーズに解くことができます。

文章の流れを意識して、作成した文の2文目と3文目に接続詞をつけて形を整えましょう。

英作文では、指示に従って自身の考えを記述します。

採点基準は、「内容」「構成」「語彙」「文法」の4つです。得点のコツとして、フォーマットを身に着けておくことがあげられます。

①主張(賛成か反対か)(15語程度):I think~

②理由1(10語程度)            :First,~

③理由1の具体例(20語程度)  :For example,~

④理由2(10語程度)      :Also,~

⑤理由2の具体例(20語程度)  :For example,~

⑥主張(15語程度)       :Therefore,~

語数はあくまで目安ですが、この流れに沿って書いていく癖を身に着けることで、書き方に困ることはないでしょう。 

使う単語は簡単なもので構いません。その代わり、「同じ表現は使わないようにすること」「時制や冠詞、スペルのミスに注意すること」に気を付けて、自信のある表現で書いていきましょう。

使う参考書は、先程紹介した英検2級総合対策教本で問題ありません。過去問に触れて書き方に慣れていきましょう。

毎日書く習慣をつけると、得点やライティング力がぐっとあがるので、毎日15分、英作文の練習をしてみましょう。

リスニング

リスニングでは

第1部:対話を聞き、その質問に対して最も適切なものを選択肢から選ぶもの

第2部:英文を聞き、その質問に対して最も適切なものを選択肢から選ぶもの

上記から出題されます。各部で15問ずつ、合計で30問です。

第一部の音声の流れは

1: 1人目の発言(1回目)
2:2人目の発言(1回目)
3:1人目の発言(2回目)
4:2人目の発言(2回目)
5:会話の内容に関する質問

となります。

このような問題が15問出題されるため、集中力を切らさないこと、耳を英語に慣れさせておくことが重要になります。ナレーションを理解するための単語力とリスニング力を鍛える必要があります。

第二部では、

① ナレーション
② ナレーションの内容に関する質問

が流れます。この形式でも合計15問出題されます。

おすすめの勉強法は、まず問題を解いて形式を知ること、そして採点のあと、出題の音声に続けて音読を行うシャドーイングを行うことです。

このとき、ナレーションの原稿を見ながらで良いので、自身が間違えた問題の部分では本当は何を言っていたのか意識しながら取りくむようにしましょう。

教材はぜひ先程の英検2級総合対策教本を使ってください。

面接(スピーキング)

一次試験(筆記試験)に合格すると、二次のスピーキング(面接試験)を受けることができます。

試験の流れは、

①面接室に入り、挨拶をしてから面接カード(控え室で名前などを記入したもの)を手渡す

②自己紹介と受験級の確認をし、問題のカード(パッセージとイラストが描かれたカード)を受け取る

③文章パッセージ(文章)を20秒間黙読したのち、音読

④パッセージに関する質問

⑤イラストの説明

⑥受験者の意見を問う質問

⑦問題カードを返却して退室する

になります。次にそれぞれの工程のポイントを説明をしていきます。

①入室の際には、ノックと共に“May I come in?”と尋ね、返事が来たら入室します。

その後面接官から面接カードを渡すよう指示されるので、指示に従い手渡し、促されたら着席します。

②自身の名前や受験級、今日の気分などを聞かれます。

こうしたところでの態度も採点対象のため、笑顔で元気に答えていきましょう。

③その後問題カードのパッセージに20秒間で目を通します。

細かな意味まで理解することは難しいので、ざっくりとした内容を把握するだけで大丈夫です。

その後の音読では、タイトルからゆっくり正確に読むよう意識していきましょう。読み間違いをしても言い直して問題ないので、丁寧にハキハキと伝えていきましょう。

④パッセージに関する質問では、“Why~?”または“How~?”から始まる質問が大半です。

“Why~?”の場合はBecause,~

“How~?”の場合はBy -ing ~

の形で答えていきましょう。パッセージの英文をそのまま使っても問題ないので、質問を正しく理解して答えていきましょう。

⑤イラストに関する質問では、3コマの絵を物語のように説明することが求められます。

各イラストに見出しや時間経過などの説明がついているため、これらも使用しながら回答できます。

⑥受験者自身についての質問では、面接官の質問に賛成か反対か答えたうえで、その理由を答えていきましょう。

ここでは、自身の考えでなくとも、上手に答えられる内容や客観的に話せる内容を答えていきましょう。

⑦面接官にお礼を言って退室します。

二次試験の対策は、一次試験が終わってからで問題ありません。本番の状況を想定して練習すると良いでしょう。

試験当日の流れ

当日は会場に入ったあと、教室にて受付を行います。一次受験票兼本人確認票と身分証明書を提出してください。

座席は自由のため、受付終了後は時間までお手洗いに行ったり席で対策をしたりして過ごしましょう。

その後は試験管の指示に従って受験してください。

おわりに

いかがだったでしょうか。

今回は英検2級の対策について、解説しました。

毎日コツコツ学習すれば、一発合格も難しくありません。英検を上手く活用し、自身の英語スキルを高めていきましょう!

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