Webライティング能力検定に一発合格!試験内容と簡単勉強法

  • Webライターとして「箔」を付けるための資格がほしい。
  • Webライターとしての実力を試したい。
  • あまりお金をかけずにWebライティングの勉強がしたい。

そんな悩みをお持ちのあなたにおすすめなのが、Webライティング能力検定の受検です。これはWebライティングの実力を計る民間資格試験の1つで、累計4000人以上が受検しています。

「いきなり資格試験はハードルが高い」と思われるかもしれませんが、心配は不要です。工学部建築学科卒業でWebライティングとは無縁だった私でも、1カ月程度の勉強で無理なく最上級の1級に合格できました。

今回の記事では1級合格者の私がWebライティング能力検定の概要、試験範囲、おすすめの勉強法などを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

4000人以上が受検した「Webライティング能力検定」とは

Webライティング能力検定は、日本WEBライティング協会が実施している初心者~中級者Webライター向けの資格試験で、2025年4月までに4000人以上が受検しています。

富士通株式会社や株式会社ぐるなび、株式会社帝国データバンクなどの社員も受検するなど、にわかに広がりを見せています。

Web上に文章を公開する機会があるなら取っておいて損はない資格

Webライティング能力検定は文字通り、Webライティングの能力が一定の水準に達していることを証明する資格です。

ホームページやブログのライターはもちろん、コンサルタントやアフィリエイターにとっても有益な資格です。さまざまな業種の企業の社員が受検していることからも、その有益さが分かります。

Webライティング能力検定の基本情報

Webライティング能力検定の基本情報をまとめました(いずれも2025年4月時点での情報です)。

主催者日本WEBライティング協会
受検資格特になし
受検費用17,600円(税込、テキスト+問題集付)
25.300円(税込、上記に加えて動画講座+論文添削付)
学割あり(どちらも半額)
試験日時おおむね3カ月ごとに年4回開催
試験会場全国18ヶ所
試験内容選択式(ミニ論文以外)、記述式(ミニ論文のみ)
試験範囲、配点国語:12点
Webライティング基礎:12点
コピーライティング:16点
SEO:16点
法律・倫理、炎上対策:16点
ミニ論文:16点
計88点満点
合格基準1級:80~88点
2級:70~79点
3級:53~69点
1級合格率25~30%
更新制度2年ごと 更新費用13,200円(税込)

Webライティング能力検定の特徴として、点数によって級が決まることが挙げられます。

例えば簿記は1級と2級でそもそも問題の内容が異なりますが、Webライティング能力検定では全員が同じ試験を受け、点数に応じて級が認定されます。

受検資格なども特にないため、しっかり勉強して試験に臨めば一発で1級を取得可能です。ただし、1級合格率は25~30%とそこまで高くはないため、入念な準備は欠かせません。

Webライティング能力検定の受検科目

Webライティング能力検定の受検科目は以下の6つです。

国語

小中高で習ってきた国語の授業を振り返るような内容になっています。例えば「ら抜き言葉」やことわざ、慣用句、四字熟語などが試験範囲に含まれています。

国語の基礎ができていない文章は読者に違和感を覚えられやすいため、しっかりと学んでおきましょう。

Webライティング基礎

Web上で読まれる文章を書く際の注意点を学びます。紙媒体と同じ感覚でWebライティングを行うと、失敗することが多々あります。

例えば、Web媒体は紙媒体と比べて流し読みされやすく、離脱率も高いため、結論があとに来る起承転結の構造はあまり使われません。「結論は最初に」が原則です(もちろん、例外も多々ありますが)。

また、読みづらくなることを避けるため、紙媒体と比べると余白を多くとるのが一般的です。このようなWebの世界特有のテクニックを身に付けることにより、Web上の文章は読まれやすくなります。

コピー、メールライティング

効果的なコピーやメールの書き方を学びます。Webライティングの目的は読者になんらかの行動(商品の購入、メールマガジンの登録など)を取ってもらうことです。

読者に望ましい行動を取ってもらうための書き出しの考え方や効果的な見出しの付け方などを理解しましょう。

SEO

SEO(サーチエンジンオプティマエーション)とは、検索エンジンで自らのサイトを上位表示させるための取り組みです。日本ではGoogleが圧倒的に主流であるため、事実上「Googleで上位表示させるための取り組み」といってもいいでしょう。

適切なSEOにより記事が上位に表示されれば、売上や問い合わせの増加が期待できる他、企業のブランディングにもつながります。一方で悪質なSEOを行うとGoogleからペナルティを受けることもあるため、注意が必要です。

法律・倫理、炎上対策

Web上で文章を公開する際には法律を遵守することが大切です。当たり前ではないか、と思われたかもしれませんが、日本の法律を全て理解しているわけではない以上、自分の知識を過信してはいけません。

また、法律上問題がない内容であっても、時には炎上することがあります。炎上しないようにすることももちろん大切ですが、たとえ非がなくても炎上するときはします。炎上後の対応も併せて学んでおきましょう。

ミニ論文

この科目のみ記述式となっています。文字数は200文字~300文字と少ないですが、記述式ゆえに何が「正解」なのか理解しづらい一面もあります。人やAIに添削してもらうなどして、文章力を高めておきましょう。

Webライティング能力検定を取得するメリット

ここでは、Webライティング能力検定に合格すると得られるメリットを紹介します。

Webライティングの仕事につながる

Webライティング能力検定を取得する大きなメリットとして、ライティングの仕事につなげられることが挙げられます。Webライターは資格のいる仕事ではありませんが、それゆえにクライアントはライター選びに困りがちです。

Webライター能力検定の資格は能力があることの証明になるため、仕事を得やすくなるでしょう。私がWebライターを10年以上続けられているのは、この資格のおかげ……かもしれません。

協会から仕事の斡旋が受けられる可能性も

場合によっては、協会から仕事の斡旋が受けられることもあります。どれくらいの量の仕事があるかは不明ですが、協会Webサイトには「1級取得者には優先してご紹介いたします」との記述があります。

ただ、私は1級合格者ですが特に仕事の斡旋を受けたことがないため、あまり過度な期待はしない方が良いかもしれません。

Webライティングに関する体系的な知識が身に付けられる

Webライターとしてそこそこの期間活動しており、ライティングやSEOはなんとなく知っているけど、深い知識があるともいえない。Webライティング能力検定はそんな方にもおすすめです。

テキストや動画を通じてWebライティングを学ぶことによって、より体系的で確固な知識が身に付くでしょう。

Webライティング能力検定の勉強法

ここからは、Webライティング能力検定に合格する、できれば一発で1級に合格するための勉強法を解説します。

ある程度ライター経験があるならテキスト+問題集のみで大丈夫

Webライティング能力検定の受検を申し込むと、PDF形式の公式テキストと問題集がもらえます。ある程度Webライターの経験がある場合、このテキストと問題集だけでも十分1級合格が可能です。

私もこの方法で合格しました。テキストは約130ページで、1ページ当たりの情報量もそこまで多くないため、流し読みするだけなら数時間で読み終えられます。

もちろん、一度テキストを見ただけで合格できるほど簡単な試験ではありません。

基本的にはテキストを完璧に読み込むよりも、テキストを読んで問題集に挑戦し、分からなかったところをテキストでもう一度確認するといった勉強法の方がおすすめです。

自信がないならYouTube動画&論文添削サービス付きのセットがおすすめ

テキストと問題集だけでは不安、もしくはより確実に1級に合格したい場合は、動画講座と論文添削がセットになった「YouTube動画講座セット」の利用がおすすめです。

YouTube動画は講師の話を聞きながら重要なポイントを抑えられるぶん、テキストよりも効率的な勉強法といえます。

ミニ論文で点数を稼ぐには?

ミニ論文は短いので、限られた文字数で文章を作成しなければなりません。論文の型に絶対的な正解はありませんが、個人的におすすめなのがPREP法を用いた文章です。PREPとは、以下の構成を持つ文章のことです。

  • Point(結論)
  • Reason(理由)
  • Example(具体例)
  • Point(結論)

最初に結論を述べることで文章の全体像を簡潔に伝え、その後理由や具体例で説得力を持たせ、最後にもう一度結論を繰り返すことで読み手に結論を深く植え付けます。

PREP法に基づいた例文をご覧ください。

  • がんを予防したいのならば、今すぐタバコを辞めましょう。(結論)
  • 喫煙習慣が肺がんをはじめとするさまざまながんの発生リスク上昇につながっていることが明らかになっているからです。(理由)
  • 例えば、国立がんセンターの研究では、タバコを吸う人のがん発生率は吸ったことがない人と比べて男性で1.6倍、女性で1.5倍高いことが分かっています。一方で、喫煙者でも10年禁煙を続けると肺がんのリスクが約半分に下がり、膀胱がんや膵臓がんの発生率も下がることも分かっているため、禁煙はいつ始めても無駄にはなりません。(具体例)
  • 今すぐ禁煙すれば、将来がんになる可能性を大きく減らせます。(結論)

先ほども少し述べた通り、Webライティングは紙媒体と比べて離脱率が高くなりがちなため、基本的に結論から述べた方が最終的な成果につながる可能性が高いです。200文字~300文字のミニ論文ならこの手法が書きやすく無難でしょう。

公式テキストや過去問題の市販は行われていない

Webライティング能力検定の公式テキストは受検申し込みと引き換えでしか入手できません。また、過去問などの市販も行われていません。

「いきなり試験に申し込むのは少し不安だから、まずは勉強して実力がついてから試験を受ける」というようなことはできないため、注意が必要です。実力に自信がない場合は、早めに申し込んでテキストを入手して勉強しましょう。

【注意】名称がよく似た「WEBライティング技能検定」との違い

Webライティング能力検定と名称の似た資格試験に「WEBライティング技能検定」があります。WEBライティング技能検定は日本クラウドソーシング検定協会(CPAJ)が実施しているWebライター向けの資格試験です。

合格するとランサーズなどのクラウドソーシングサイトでおすすめの人材として紹介してもらえるなどの特典があるのが特徴です。両者の主な違いを分かりやすく表にまとめると、以下のようになります。

 Webライティング能力検定WEBライティング技能検定
主催者一般社団法人日本WEBライティング協会一般社団法人日本クラウドソーシング検定協会
受検資格特になしヒューマンアカデミーの「WEBライティング技能検定講座」の受講
受検費用17,600円(税込、テキスト+問題集付) 25.300円(税込、上記に加えて動画講座+論文添削付)48,600円(試験料6,000円+講座受講料39,600円+合格証発行料3,000円)
受検日時おおむね3カ月ごとに年4回開催月1回開催
受検会場全国18ヶ所オンライン
試験内容選択式(ミニ論文以外)、記述式(ミニ論文のみ)選択式および記述式
試験範囲、配点国語:12点
Webライティング基礎:12点
コピーライティング:16点
SEO:16点
法律・倫理、炎上対策:16点
ミニ論文:16点
計88点満点
4択問題:50点
実技ライティング問題:50点×4問
計250点満点
合格基準1級:80~88点
2級:70~79点
3級:53~69点
非公開
合格率25~30%(1級)47.4%
更新制度2年ごと 更新費用13,200円(税込)なし

Webライティング能力検定とWEBライティング技能検定、どちらがおすすめ?

すでにWebライターとしてある程度活動している方、受検費用を安く抑えたい方には、Webライティング能力検定がおすすめです。

受検資格がないので実力があれば合格できますし、たとえ1級に届かなくても2級や3級が得られることもあるため受検費用が無駄になりづらいです。

ただし、更新に費用がかかるため、ランニングコストを節約したい方にはあまり向いていません。

一方、Webライティングはほぼ初心者という場合は、WEBライティング技能検定の方がいいかもしれません。あらかじめ用意された講座を受講してから試験に挑めるためです。

また、クラウドソーシングでの受注を考えている方にも、こちらの方がおすすめです。

Webライティングに関するQ&A

最後に、Webライティング能力検定1級合格者である私が、Webライティング全般に関するさまざまな疑問にお答えします。

効率的なWebライティング能力検定の勉強法は?

勉強の妨げになる誘惑がない環境に身を置くことです。会社や学校にいる時は「帰ったら勉強するぞ!」と意気込んでいても、いざ帰宅したら「今日は疲れたから明日頑張ればいいや……」と低きに流れるのが人間。なぜそうなってしまうかというと、環境が悪いからです。

意思の強さだけでスマートフォンやゲームやテレビの誘惑に勝てる人はそうそういませんし、こうした誘惑と戦う勉強法は効率的ではありません。誘惑が物理的に存在しない場所で勉強をすると気が散らず捗りやすいです。

公式テキスト以外でWebライティングに関するおすすめの本はある?

個人的に役に立ったのが株式会社グリーゼの「世界一やさしい Webライティングの教科書 1年生」です。センスや経験などの曖昧なものに頼らない、実践的なWebライティングスキルを身に付けられます。

Webライティングスキルのみならず、スキルを使って稼ぐ方法に触れているところも評価点です。

Webライティング能力検定の資格で仕事は増えた?

資格のおかげで仕事が得られたと断言はできませんが、今もWebライティングでそれなりにお金をいただけています。もちろん、資格さえ取ればバラ色なわけではありません。

筋トレをやめれば筋力が衰えるように、Webライティングの世界から離れればそれだけ文章力、構成力が衰えていきます。検定に合格した後も、自己研鑽を怠らないようにしましょう。

Webライティングに関する仕事はどこで探せばよい?

インターネット上で探しましょう。Webライティング初心者~中級者の方におすすめなのが、クラウドワークスやランサーズを始めとするクラウドソーシングサイトです。

これは企業と個人が業務委託契約を結ぶプラットフォームで、間に第三者(サイト運営)が入るため、報酬未払いなどのトラブルが起こりづらいというメリットがあります。

一方で報酬が低めのものが多いので、メインの収入源にするにはあまり向きません。ある程度慣れてきたら、Indeedや求人ボックス、エンゲージなどの一般的な求人サイトを使ってみましょう。

クラウドソーシングサイトと比べると高単価で長期的な案件が多く、獲得できれば貴重な収入源になります。案件によっては、正社員登用も望めます。

Webライティング能力検定でスキルをアピールしよう!

Webライティング能力検定は、日本WEBライティング協会が主催する民間資格です。科目はSEOや法律・倫理、炎上対策など多岐にわたり、資格試験の勉強を通じてWebライターに必須な知識を効率的に身に着けられます。

受検申し込み後にテキストが受け取れるので、初めての受検でも安心。より確実に合格したい人のための動画講座も用意されています。

1級ともなればWebライティングスキルの証明にもなります。Webライターとして活動している人は、受検を考えてみてはいかがでしょうか。

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