証券外務員(二種)の試験テキストを1ヵ月前に開いた私が一発合格できた理由
テキストを初めて開いたのは、試験の1ヵ月前でした。準備を先延ばしにし続けた私が一発で合格できたのは、才能でも根性でもなく、勉強の進め方を変えたからです。
勉強を始めたのが試験1ヵ月前でも、証券外務員(二種)は一発合格できました。
この記事では、遅く始めた人でも実践しやすいように、1ヵ月間の具体的な勉強の流れ、1日の時間の使い方、覚えにくい内容への対処法、試験直前の過ごし方まで、実際の体験に沿ってまとめます。
証券外務員(二種)試験とは
証券外務員(二種)は、証券会社や銀行などで、株式や投資信託といった金融商品をお客様に勧める仕事をするときに必要となる資格です。
新しく配属された人が、仕事を覚えながら取得を求められることも多い資格です。
試験内容は、大きく二つに分けて考えると理解しやすくなります。一つは、業務を行ううえで守るべきルールに関する問題です。もう一つは、株式・債券・投資信託などの仕組みや計算に関する問題です。
用意された選択肢から答えを選ぶ形式なので、自分で長い文章を書く必要はありません。
私が受験した際は、合格ラインを意識しながら、満点を狙うのではなく、必要な範囲を効率よく身につけることを重視しました。
私がテキストを開いたのは、試験の1ヵ月前だった
銀行員だったため、試験を受けること自体は事前に聞いており、その際にテキストも購入していました。
しかし、実際にテキストを開いたのは試験の1ヵ月前です。「仕事が忙しい」「まだ時間はある」と言い訳をしているうちに、気づけば残り1ヵ月になっていました。
初めてテキストを開いたときは、分厚さと知らない言葉の多さに手が止まりました。「これを1ヵ月で完璧にするのは無理だ」と感じたことを覚えています。
ただ、ここで諦めるという選択肢はありませんでした。私にとって証券外務員は、銀行員として仕事をしていくうえで、運転免許証のように必要性の高い資格だったからです。
そこで、テキストを最初から最後まで読むことを前提とした勉強法をやめ、最初に「どこまでやれば合格できるのか」を考え直しました。
重要ポイント
時間が足りないと感じたときほど、「全部やる」ことを目標にするのではなく、合格に必要な部分へ勉強時間を集中させることが重要でした。
勉強法を変えるのに、遅すぎることはありませんでした。
遅く始めても合格できた2つの理由
-
満点を目指さなかったこと。
合格に必要な水準を超えることを目標にして、すべてを完璧に覚えようとはしませんでした。全部を理解しようとしないだけでも、必要な勉強量は大きく減ります。 -
テキストより先に問題を解いたこと。
どのような形で問われるのかを先に知ることで、テキストのどこを読むべきかが分かりやすくなりました。読む範囲が絞れるため、時間を無駄にしにくくなります。
なぜ問題から始めると速く進むのか
テキストを先に読むと、どこが重要なのか分からないまま、すべてを同じ重さで覚えようとしてしまいます。
一方、問題を先に解くと、試験で何が聞かれやすいのかが見えてきます。同じ言葉や考え方が何度も登場すれば、それだけ重要な部分だと判断できます。
もう一つの利点は、間違えた経験そのものが記憶に残りやすいことです。
読んだだけの内容は忘れやすくても、「この問題で間違えた」という経験と一緒に覚えた内容は、意外と長く残ります。
限られた時間で覚える量を減らしつつ、記憶にも残りやすくする。遅く勉強を始めた私にとって、この方法には大きな利点がありました。
さらに、問題を解いている間は、自分が何を理解できていないのかが明確になります。
テキストを読んでいるだけでは「分かったつもり」になりやすく、実際には理解できていない部分を見逃しがちです。
問題を先に解く方法へ変えたことで、勉強時間が「分かったつもり」で終わりにくくなりました。
この記事で分かること
ここからは、1ヵ月で合格ラインへ近づくために私が実践した、週ごとの進め方、1日の時間の使い方、覚えにくい言葉や計算問題への対処法を具体的に紹介します。
実践:1ヵ月で合格ラインに届いた勉強の流れ
私は1ヵ月を4週間に分け、週ごとに目的を変えました。すべての週に共通していたのは、テキストより先に問題へ触れることです。
1週目:問題の形に慣れる
まず、問題集を最初から最後まで一周しました。
この段階では、間違えても気にしません。どのような言葉が出てくるのか、どのような聞かれ方をするのかを確認することが目的です。
分からない問題が続いても、そこで止まりすぎないようにしました。
2週目:間違えた所だけ読む
1週目に間違えた問題に関係する部分だけを、テキストで確認しました。
テキストを読んだら、すぐに同じ問題を解き直します。そして、なぜその答えになるのかを自分の言葉で説明できるか確認しました。
最初から最後まで通して読むのではなく、間違えた問題を入口にして必要な箇所だけ読むことで、読む量を大幅に減らせました。
3週目:計算問題を集中的に練習する
3週目は、計算問題を種類ごとに分け、解き方の型として覚えました。
毎回一から考えるのではなく、問題を見たら「この形なら、この式」と判断できる状態を目指しました。
同じ問題も繰り返し解き、数字が変わっても対応できるようにしました。
4週目:本番と同じ形で仕上げる
最後の1週間は、時間を計りながら、本番を意識した量の問題を解きました。
点数が低かった分野だけを最後に見直し、新しい教材や新しい勉強法には手を出しませんでした。
4週間の基本方針
- 1週目:問題形式を知る
- 2週目:間違えた部分だけテキストで確認する
- 3週目:計算問題の型を身につける
- 4週目:本番形式で仕上げる
1日の時間の使い方
平日は仕事のあとに1時間、休日は3時間を目安にしました。1ヵ月全体では、およそ50時間の勉強時間です。
平日は「問題を30問解く」、休日は「間違えた所を読み直して解き直す」というように、机に向かう前からやることを決めていました。
「1時間勉強する」と時間だけを決めるよりも、「30問解く」のように内容を決めておくほうが、疲れている日でも取り組みやすくなりました。
参考までに、平日は次のような流れで勉強していました。
- 帰宅後:約1時間:新しい問題を30問解き、間違えた問題に印をつける。
- 寝る前や隙間時間:約5~15分:その日の正解数を1行だけ記録する。
まとまった時間として確保したのは、基本的に帰宅後の1時間だけです。
それ以外の隙間時間では、新しいことを覚えようとせず、「見返すだけ」にしました。そのため負担を感じにくく、忙しい日でも最低限の勉強を途切れさせずに済みました。
覚える量を減らす工夫
- 間違えやすい数字や期間は、並べて表にし、違いだけを見る。
- 隙間時間では新しいことを覚えず、前日に間違えた部分を見返すだけにする。
- 覚えにくいものは、自分だけの語呂合わせを作る。
- 意味が分からない言葉は深追いせず、まず問題でどのように使われるかを確認する。
| 始めるのが遅い人がやりがちなこと | 私が切り替えたこと |
|---|---|
| 焦ってテキストを最初から読む | 問題を先に解き、必要な所だけ読む |
| 満点を目指して全部覚えようとする | 合格に必要な水準を意識し、よく出る所へ時間を使う |
| 計算問題を最後に回す | 3週目に集中して解き方の型を覚える |
1ヵ月間の点数の変化
毎日記録していた正解率を週ごとにまとめると、次のようになりました。
本当に間に合うのか不安でしたが、振り返ってみると、点数の伸び方には一定の流れがありました。
| 週 | 正解率の目安 | その週に気づいたこと |
|---|---|---|
| 1週目 | 約4割 | 知らない言葉ばかりでしたが、どのような問題が出るのかを知ることが目的だったため、点数は気にしませんでした。 |
| 2週目 | 約5割 | 間違えた所だけ読むようにすると、テキストで確認する量が想像より少なく感じました。 |
| 3週目 | 約6割 | 計算問題を型で解けるようになり、少しずつ失点が減りました。 |
| 4週目 | 約8割 | 同じ問題を繰り返したことで、自分が間違える部分が絞られてきました。 |
1週目の点数が低くても、必要以上に落ち込むことはありません。
むしろ、間違えた問題がそのまま「あとで読む場所の一覧」になります。最初に間違えることで、その後に勉強すべき部分を効率よく絞れました。
実践のコツ
暗記カードやノートをきれいに作り込む時間があるなら、その時間で問題を1問でも多く解くほうが、私には効果的でした。
道具を整えること自体が目的になると、勉強開始が遅かった人にとっては大きな時間のロスになります。
ノートを作る場合も、間違えた問題の答えやポイントを一行で書く程度で十分でした。
続けるための工夫
遅く勉強を始めた私が、1ヵ月間続けられた理由は、次の三つを決めていたからです。
-
正解した数を毎日1行だけ記録する。
「今日は50問中32問」のように数字を残しておくと、数日後に見返したときに伸びが分かります。それが勉強を続ける力になりました。 -
その日にやる問題数を先に決める。
「2時間勉強する」ではなく、「30問解く」と決めることで終わりが明確になり、達成感も得やすくなりました。 -
分からない所は印だけつけて先へ進む。
その場ですべてを完璧にしようとせず、まず止まらずに進むことを優先しました。
続けるために重視したこと
短期間の勉強では、1日だけ頑張ることよりも、勉強を止めない仕組みを作ることのほうが重要でした。
つまずいたときの対処法
2週目に点数が伸びなくなったとき
1週目の後半から、点数が横ばいになりました。
焦って新しい範囲へ進みたくなりましたが、そこで範囲を広げるのではなく、直近3日で間違えた問題だけを解き直しました。
私の場合は、新しい問題を増やすより、すでに間違えた問題を減らすほうが、点数は早く上がりました。
計算問題に時間がかかりすぎたとき
最初は、計算問題の解き方を毎回一から考えていました。それが時間のかかる原因でした。
計算問題は、考え方そのものは複雑でなくても、途中で数字を書き間違えると答えがずれてしまいます。
そこで、式の書き方も毎回同じ形にそろえました。
よく出るパターンを三、四種類に絞り、解き方を書き出して、数字を入れ替えるだけで対応できる状態にしました。
その結果、1問にかかる時間を大きく減らせました。
仕事が忙しくて勉強できない日があったとき
1日だけ、ほとんど何も勉強できない日がありました。
その日は必要以上に自分を責めず、翌日に2日分を取り戻そうともしませんでした。
翌日は、いつもの勉強量に戻すことだけを意識しました。
遅れを一気に取り戻そうとして勉強量を増やすと、疲れがたまり、その次の日まで続かなくなると考えたからです。
試験前日と当日にやったこと
試験前日は、新しい問題には手を出しませんでした。
それまでに間違えた問題のうち、印をつけていたものだけを見返しました。
直前に新しい範囲を増やすのではなく、すでに覚えた内容を安定させることを優先しました。
試験当日も仕事があったため、夜遅くまで勉強することはせず、早めに寝ることを優先しました。
本番では、最初に問題全体を確認し、自信のある問題から解き始めました。
迷った問題は一度飛ばし、最後にまとめて戻ります。
一つの問題に時間を使いすぎると、本来なら解ける問題に使う時間まで失ってしまいます。そのため、時間配分を最優先にしていました。
試験が終わったあとは、正解かどうか分からない問題も残っていたため、不安はありました。
それでも、すべての問題に正解する必要はないと考え、結果が出るまで必要以上に振り返らず、普段の生活へ戻るようにしました。
遅く始める人に伝えたいこと
1ヵ月は、決して余裕のある期間ではありません。
私の場合は会社で受験時期が決められていたため変更できませんでしたが、試験日を自分で選べるのであれば、無理に1ヵ月で受験せず、日程を後ろへずらすことも選択肢です。
また、試験直前に新しい教材へ手を出すのは避けました。それまで積み上げてきた知識の整理が崩れる可能性があると考えたからです。
一緒に試験を受けた同僚に受けた質問
Q. 1ヵ月前からで本当に間に合いますか?
私の場合は、平日に1時間、休日に3時間ほど確保し、勉強方法を絞ることで合格まで進めました。
ただし、満点を目指してすべてを覚えようとすると、時間が足りなくなります。
限られた時間の中では、問題を先に解き、自分が間違えた部分や頻繁に問われる部分へ時間を集中させることが重要だと感じました。
Q. テキストは一度も通して読まないのですか?
私は、最初から最後まで順番に読むことはしませんでした。
問題で間違えた所に関係する部分だけを読み、それを繰り返しました。
結果として、試験が近づく頃にはテキストの多くの部分へ目を通していました。
最初から順番に読むのではなく、問題を入口にして必要な部分を読むという順番に変えただけです。
まとめ:遅く始めた人こそ、順番を変える
試験の1ヵ月前にテキストを開いた私が一発合格できた大きな理由は、すべてを完璧にしようとしなかったことと、テキストではなく問題から始めたことです。
時間が少ない状態で勉強を始めると、焦ってテキストを最初から読みたくなります。
しかし、私の場合は、まず問題を解いて自分の弱点を知り、その部分だけをテキストで確認するほうが効率的でした。
今日からできる最初の一歩は、試験日から逆算して4週間分の予定を書き出すことです。
そのうえで、テキストを最初のページから読むのではなく、まず問題を1問解いてみてください。
この記事の結論
遅く始めた人ほど、「何を勉強するか」だけでなく、「どの順番で勉強するか」が重要です。
最初の1問を解くことで、自分に足りないものが見え、次に読むべき場所も具体的になります。
始めるのが遅かったと感じている今が、これからの中では一番早いスタートです。
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