人生はWin-Winの関係性を築けるかどうかで劇的に変わる⁉︎

1.Win-Winとは何かについて

1.Win-Winとは何かについて

Win-Winとは、「自分も勝ち、相手も勝つ」という意味で使われるビジネス用語のこと。直訳は「勝つと勝つ」です。もとは経営学の用語で、双方のメリットを増やして交渉を有利に進める手法を指します。

近年、ビジネスシーンでもWin-Winという言葉が用いられるようになりました。多くは双方の会社がともに利益を得る、あるいはそのような関係を意味します。

2. Win-Winの関係について

自分と相手の双方が利益を得られる関係を指し、「共存関係」や「協力関係」「両立関係」などとも言い換えられます。またここには金銭的な利益を得るという事実だけでなく、「満足した」という心理も含まれるのです。そのため一方が満足していてももう一方に不満が残っている場合、Win-Winの関係とはいえません。

3. Win-Winの使い方について

3. Win-Winの使い方について

Win-Winの多くは、ビジネスシーンで使われます。しかし双方がメリットを得るシーンは日常生活でも起こるでしょう。そのためWin-Winを使うシーンは多岐にわたるのです。

また、日常生活や自然界などでも、お互いに良いことや得することなどがある状況をWin-Winと表します。

・「両者の得意分野が異なり、相手をフォローし合える」という状況は、Win-Winと表せるシーンのひとつ。

・自然界における共存関係もWin-Winの関係といえます。

・双方がメリットを得られるような協力関係もWin-Winの関係のひとつ。

4. ビジネスにおける使い方の例について

4. ビジネスにおける使い方の例について

ビジネスでは、お互いに利益が出たうえで心理的にも満足している状態のときに、Win-Winが使われる傾向にあります。

①「まさにWin-Winですね!」

お互いに利益を得られる提案を行うと、Win-Winな取引が締結できます。

たとえばある会社と飲食店の間で取引を行う際、後押しとしてその店舗を歓迎会や忘年会などで利用すると提案するケースです。この場合、会社側には契約が取れるメリット、レストラン側には売上が生まれるメリットがあり、「まさにWin-Win」となります。

② 「Win-Winを前提に考えたいですね」

取引を開始する前、「会社同士が末永く良好な関係を築きたい」という希望を示すため、Win-Winを使う場合があります。これはどちらも損をしないようお互いが取り計らい、協力関係を築く意味になるのです。

この「損」には、金銭的な損益のみならず、業務やリソースなどにおける負担や負荷も含まれるのです。「Win-Winを前提に考えたい」と持ちかけられた場合、信用できる取引相手といえるでしょう。

③ 「Win-Winでいきましょう」

会社間の取引において、多くはWin-Winつまり双方が何かのメリットを得られることを前提条件としています。自社が損する取引を持ちかけるのは避けたいですし、相手が損をする取引はまず受け入れてもらえないからです。

ただしさまざまな条件を交渉していくうちに、相手に不利となる条件が出てしまう場合もあります。このようなときには「Win-Winでいきましょう」と言って、相手へのメリットが増大するような条件を検討しましょう。

④ 「Win-Winの関係を目指しましょう!」

企業間同士の取引にて、「こちらは相手のメリットや利益も考えている」という姿勢を表すために、Win-Winという語を用いる場合があります。

たとえば初めての取引先と交渉する際、まずは相手の信用を得る必要があるでしょう。このとき「この取引ではWin-Winの関係を目指しましょう」と伝えると、「自社だけでなく、貴社も損をしないように取り計らう」という意思表示になるのです。

5. Win-Winの同義語について

5. Win-Winの同義語について

Win-Winには同義語や反対語が存在します。

ビジネスシーンによってWin-Winを言い換えたり、対義語を把握して経営用語にも詳しくなると、頼もしく見えるでしょう。

また、Win-Winにおける日本語の類語、あるいは日本でなじみのある表現として挙げられるのは、下記のようなものです。

  • 相互利益:お互いが相手に利益をもたらすこと
  • 互恵:お互いが相手の恩恵や便宜をはかること
  • 共存共栄:お互いが助け合ってともに繁栄すること
  • ギブアンドテイク:お互いが譲り合いや与え合いを行うこと
  • 持ちつ持たれつ:お互いが対等な立場で助け合うこと
  • 三方良し:売り手も買い手も得をして、さらに社会貢献にもなるという商売の理想型

「三方良し」は日本で古くから使われてきた語です。江戸時代から明治時代にかけて行商していた近江地方(滋賀県)の商人の考え方が発祥といわれています。

そして、Win-Winの使い方には特に注意が必要です。

ビジネスのシーンだけではなく、プライベートでも使えるWin-Winという言葉。

同義語を見るとたいへん打算的、あるいは好都合という意味で捉えられてしまう可能性があることに気が付いた人もいるのではないでしょうか。

特にプライベートや人付き合い・男女の付き合いなどを表現する際に使うと、場合によっては打算で人づきあいをしているという印象を与えてしまいかねません。お互いに協力することで新しい価値を生み出すという意味でWin-Winという言葉を使うことを知っているという人は限られるでしょう。

「七つの習慣」を読んでいる人あるいは本質を既に理解していない限り、理解してもらいづらい難しいと言えます。

そのため、日常生活でWin-Winを使う際は、使う相手や使いどころに十分気をつけましょう。

6. Win-Winの反対語について

6. Win-Winの反対語について

Win-Winの対義語や反対語は、日本語だけでなく英語でも存在します。WinやLoseを用いた英語の対義語においてはのちほど解説しましょう。ここでは関連する日本語あるいは専門用語を紹介します。

  • とも倒れ:お互いが競争した結果、両者とも立ち行かなくなること
  • 痛み分け:お互いが損害を受け、決着がつかず引き分けること
  • 不利:両者のうち一方の形勢が悪化すること
  • ゼロサム:一方が利益を獲得したときに、もう一方は同じ分の損益を被ること

ゼロサムはもともと経済理論で用いられていました。たとえば外国為替取引である国の為替レートが上昇した場合、ある人は利益を得ますが、ある人は損失を被ります。このように全体的な利益と損失を見たときに、プラスマイナスゼロとなる状態をゼロサムと呼ぶのです。

7. Win-Winの関係の構築プロセスについて

7. Win-Winの関係の構築プロセスについて

相手とWin-Winの関係を構築するには、「3つの準備+交渉」の4ステップが必要といわれています。

  • ステップ1:先方のWinを把握したのち自社のWinを設定する
  • ステップ2:自社側の交渉可能な幅を設定して、その交渉幅を上司や関係者と共有する
  • ステップ3:社側の交渉可能幅を設定共有したうえで、先方に依頼できるアイデアを用意検討する
  • ステップ4:先方との取引交渉を行い、先方のWinを再確認しながら話し合いを行って合意を得る

先方が望む条件をそのまま受け入れると、自社にとって不利益をもたらす場合もあります。そのため先方のWin、つまり相手が求めるWinの本質を把握し、それを叶えたうえで自社にとっても利益につながる方法を考えなければなりません。

また自社のWinで譲れる部分と譲れない部分を決めておくと、先方の出方によって柔軟に調整できます。

8. Win-Winの実現に必要なものについて

8. Win-Winの実現に必要なものについて

Win-Winな関係を築くためには、両者の事情や環境、価値観なども考慮したうえで、双方によい結果を導く方法を探さなければなりません。Win-Winな関係を実現するために必要な視点を解説します。

  • 相手よりも努力する気持ち
  • 異なる価値観を認め合う気持ち
  • 駆け引きの道具として使わない

①相手よりも努力する気持ち

お互いに「相手以上の努力をする」という気持ちを持っていないと、本来のWin-Winな関係は築けません。Win-Winの誤った考え方のひとつに「双方とも同等に協力し合い、平等に利益を得る」が挙げられます。

このような考え方では「相手よりも余計に努力をしたら損をする」と感じ、相手の出方に合わせてしまいかねません。また相手の利益が大きい場合、不公平感を覚えてしまうのです。

期待どおりの結果を得るためには、相手をリードするくらいの気持ちで努力する必要があります。

②異なる価値観を認め合う気持ち

相手にとってのWinを理解するには相手の考え方や信念、ビジョンなどを含めた「価値観」の理解が必要です。相手の価値観とこちらの価値観には少なからず相違が生じます。

お互いの価値観のズレや違いを把握していないと、相手が望んでいることまったく違った的外れな交渉になる可能性も高いです。

たとえば相場よりも高い料金を提示したにも関わらず難色を示されたとしましょう。相手は金銭的な利益を期待していないかもしれないのです。相手が望む利益を探るためにも、相手の価値観を今一度洗い出す必要があります。

③駆け引きの道具として使わない

Win-Winを目指す交渉は駆け引きと異なります。そもそも駆け引きとは、相手の状況や出方を見て、自分にとって都合のよい結果へ導くための戦術。つまり自分が勝って利益を得ることを念頭に置いた考え方といえます。

Win-Winはお互いが利益を得ることを目指すため、相手を思って行動するという考え方や姿勢を忘れてはなりません。

9. 知っておきたい!Win-Winの語源と本質について

9. 知っておきたい!Win-Winの語源と本質について
出典:FCEパブリッシング

Win-Winという言葉は、今ではビジネスだけではなく日常生活でも広く使われていますよね。

Win-Winという言葉は、アメリカの作家であり経営コンサルタントのスティーブン・R・コヴィー博士が著したベストセラー「七つの習慣」に登場する「良い人間関係を築く」ことを表す言葉として登場。

「七つの習慣」で語られるWin-Winの関係の本質は、お互いに協力することで新しい価値を生み出すことです。

特に人間関係でWin-Winと使う際は、「七つの習慣」で語られている本質を把握したうえで使うことをオススメします。

ちなみに、ビジネス書としては大変有名な「七つの習慣」は、2013年に日本で漫画化されるほどの人気を集めました。

まとめ

Win-Winという言葉は、「七つの習慣」で登場し、今では本を読んだことがない人もビジネスの場で使用するほどになっています。

ビジネスの場だけでなく、良い人間関係を築くうえでWin-Winの本質はとても重要ですね。

交渉と聞くと、自分に有利なようにことを進めると思っている方も少なくないですが、本来は相手との合意点を見つけることを指します。

相手を支配するのではなく、お互いが同じ立ち位置で協力し合うことで、相乗効果も生まれやすくなるはずです。

様々な人とWin-Winな関係を築き人生を豊かにしましょう。


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