【誰でも億万長者のチャンス】eスポーツ

eスポーツとは何か?

「eスポーツ(e-Sports)」とは、「エレクトロニック・スポーツ(Electronic Sports)」の略です。


ビデオゲームやモバイルゲームを使用した対戦を競技的なニュアンスで捉える際に用いられ、従来のゲーム大会と本質的な違いはありません。


2020年の国内eスポーツ市場規模は66.8億円で前年比から103%という数字を叩き出しており、2023年には150億円超に拡大すると予想されています。


世界的な流行と比較して、認知面で遅れをとってきた日本ですが、メディア露出の増加や、プロライセンス発行機構「日本eスポーツ連合(JeSU)」の発足に伴い、国内での認知が広まりつつあります。

1.世界で競技人口が爆発的増加!eスポーツの歴史と日本の現状

世界で競技人口が爆発的増加!eスポーツの歴史と日本の現状

かつては自宅に友達を呼んで隣り合って遊ぶものだったゲームですが、ハードウェアの性能が上がり、通信環境が整ったことで、世界中のプレイヤーと対戦することができるようになりました。

人と人がリアルタイムで技術を競うゲームは「eスポーツ」と呼ばれるようになり、タイトルごとのリーグ戦や世界大会が開かれています。


アーケードの対戦型格闘ゲームが中心だった日本のゲーム大会ですが、大会の賞金やスポンサー収入を得て世界を転戦するプロゲーマーも誕生。

関連団体の設立や世界的なスポーツ競技会への採用など、取り巻く環境も激変しているeスポーツの現状を、その歴史を振り返りながらご紹介します。

2.eスポーツの歴史

eスポーツの歴史

①家庭用ゲーム機を使った大会

チェスや将棋、囲碁、トランプなどのカード、そしてボードゲーム…。歴史あるゲームの大半は「人と人が勝負する」=「対戦」するものといえるでしょう。1970年代に生まれたコンピューターを使ったゲームもやはり、対戦型のものが人気でした(例えばアタリ社の「PONG」)。その後、アーケードからPC、そして家のテレビ、持ち運びできるタイプへとゲームの世界は広がり、ジャンルも多様化しましたが、対戦という要素は変わることなく残っています。

この対戦と、他人がプレイするところを観戦するという要素を、日本で初めてフィーチャーしたのがハドソンの「全国キャラバン」です。

ファミコンのシューティングゲームを使用し、規定時間内の得点数を競うイベントは、当時の子供たちの熱烈な支持を受け、各地の予選には多くのプレイヤーが参加。いわゆる「ゲーム名人」を生み出すに至りました。

名人はメディアに露出し、ライバルの名人との勝負が映画化されるなど、eスポーツでいう「スタープレイヤー」に近い存在でした。

②対戦型格闘ゲームの流行

1991年に登場したカプコンの「ストリートファイターII」(ストII)が、社会現象といえるメガヒット。各社が対戦型格闘ゲームに注力した結果、アーケードを中心に一大ムーブメントとなります。

コンピューターが操るキャラクターではなく、筐体の向こう側に座った人間が操るキャラクターとの戦いは、従来とは異なるゲームの魅力を発掘。

各地のゲームセンターでのローカルなものから、メディア主催のものまで無数のゲーム大会が開催されるなど、人が集まってゲームで競うことと、それを観る楽しさを広めます。

この対戦型格闘ゲームのブームは海を越え、北米や欧州でも「ストII」をはじめとするタイトルが大ヒット。今のeスポーツシーンでも重要な位置を占める、一大ジャンルとして定着しています。

③PCのオンラインゲーム

対戦型格闘ゲームがアーケードの世界を席巻している中、PCゲームの世界にも新たな潮流が生まれます。それが、FPS(ファーストパーソンシューティング)とRTS(リアルタイムストラテジー)です。


前者は一人称視点でフィールドを進み、出会った敵を撃ち倒すタイプのシューティングゲーム。後者は見下ろし型のフィールド上のユニットを操作し、資源を確保して拠点を築き、兵士を生産して敵の拠点を叩くもの。

1人でもプレイできるものの、オンライン上でほかのプレイヤーとマッチングして、リアルタイムで撃ち合う(戦う)ことが人気となり、北米を中心に巨大なプレイヤー層が育っています。

プレイヤーの増加はマーケットの拡大につながり、やがてこれらのタイトルを使用したゲーム大会が開かれるようになります。

その規模は年々大きくなり、大会の賞金だけで暮らすプロゲーマーが誕生。

さまざまな企業がスポンサーとなって、彼らを支援する現在のeスポーツ(興行)が成り立つようになりました。

一方、PCでゲームをする習慣が根付いていなかった日本では、(FPSもRTSも)一部のプレイヤーが楽しむ世界でしたが、ブロードバンドの普及とPCの高性能低価格化、家庭用ゲーム機への同ジャンルの進出などを契機にプレイヤーが増加。

PC関連メーカーなどがスポンサーとなってプロチームを結成したり、海外の大会への渡航費や滞在費をフォローしたりするような場面が増えています。

3.世界のeスポーツ大会

世界のeスポーツ大会

2000年代に入り、家庭用ゲーム機、アーケード、PCとプラットフォームは異なるものの、人と人が(あるいはチームとチームが)ゲームで競う(戦う)eスポーツは、北米やヨーロッパ、アジアで興行として成立するようになりました。

大会には巨額の賞金が設定され、世界的な企業がスポンサーになるなど、社会的にもプロゲーマーが認められる土台は整っています。

中でも最初期に人気を集めたのが「World Cyber Games」(WCG)でした。韓国企業が主催し、2000年に始まったWCGは、初年度から20万米ドルという巨額な賞金を用意。

扱うゲームのジャンルの幅広さもあって、参加者、観戦者とも非常に多く、世界を代表するeスポーツの大会になりましたが、2013年を最後に開催されていません。

ヨーロッパでは、フランスの企業が2003年に「Electronic Sports World Cup」(ESWC)を開催しました。

各国の予選を勝ち抜いたプレイヤーによる大会は多くの支持を集め、現在は「Electronic Sports World Convention」(略称のESWCは変わらず)へと発展。

世界最高峰のeスポーツ大会のひとつになっています。ほかにも、ドイツのESLも世界的に知られている大会です。

アメリカでは、タイトルごとにプロリーグが成立。

対戦型格闘ゲームの「ストリートファイターV」、FPSの「オーバーウォッチ」、MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)という多人数が争う「リーグ・オブ・レジェンド」、同じく多人数が生き残りをかけて戦うオンラインバトルシューターの「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」などの人気タイトルで、プロゲーマーによるリーグ戦が行われています。

これらのリーグは世界各国でも設立され、各国のリーグを勝ち抜いたプレイヤー(チーム)による大会も行われるようになりました。

4.日本国内のeスポーツ大会

日本国内のeスポーツ大会

日本では、PCや家庭用ゲーム機を使ったゲーム大会は規模が小さく、2003年に始まったアーケードの対戦型格闘ゲームの祭典「闘劇」が圧倒的な人気を集めていました。

これは、アーケードゲーム情報誌が主催し、対戦型格闘ゲームを生み出した日本のメーカー各社が協力したイベントで、参加者/観覧者となる一般プレイヤーの数が多く、梅原大吾氏をはじめとするトッププレイヤーも参加。

初開催から2012年までの10年間、国内eスポーツ最大の大会であったと考えられています。

PCゲームの世界では、2007年にCyAC(Cyber Athlete Competition)が設立され、オンラインとオフラインで定期的な大会を開催し続けています。

eスポーツの大会としては、「リーグ・オブ・レジェンド」や「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」をはじめとするタイトルごとの日本リーグが続々と立ち上がっていて、世界大会への選手派遣なども積極的に行われるようになりました。

eスポーツの大会はスマホでも開催!優勝賞金1億円も夢じゃない!!

競技としてプレイされているゲームタイトルの多くは、PCやPlayStation®5などに代表される据え置き型のゲーム機で配信されているものがほとんどです。

しかし、近年ではスマホでリリースされているゲームアプリでもeスポーツの大会が開催されています。

5.eスポーツ大会で扱われるゲームのジャンル

eスポーツ大会で扱われるゲームのジャンル

世界でも日本でも大きな盛り上がりを見せているeスポーツですが、すべてのゲームが競技として成立しているわけではありません。実際に大会やリーグが開催されているのは、次の7ジャンルとなっています。

FPS(ファーストパーソンシューティング)

一人称視点で撃ち合うシューティングゲームのFPS。「カウンターストライク」や「オーバーウォッチ」が代表的なタイトルです。

MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)

MOBAは、多対多が争うゲームです。その筆頭は全世界で7,000万人がプレイするといわれる「リーグ・オブ・レジェンド」、ほかに「Dota 2」などがあります。

RTS(リアルタイムストラテジー)

RTSは、MOBAからアクションやキャラクターカスタマイズ要素を外したものですが、MOBA自体がRTSの派生ともいえます。根強い人気を誇る「スタークラフト」が有名です。

スポーツ

サッカーやアメフト、バスケットボールなど、現実のスポーツをリアルに再現したゲームも人気です。「FIFA」や「ウイニングイレブン」シリーズ、「NBAライブ」シリーズなどがあります。

オンラインバトルシューター

多人数の中からたった1人生き残ることを目的とする、比較的新しいジャンルがオンラインバトルシューターです。現在、「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」が、最も多くのプレイヤーを獲得しています。

対戦型格闘ゲーム

対戦型格闘ゲームは、「ストリートファイター」や「鉄拳」「大乱闘スマッシュブラザーズ」など、日本のゲームメーカーが制作したタイトルが多いジャンルです。

CCGCollectible Card Game

CCGは、いわゆるトレーディングカードゲームのオンライン版です。代表的なタイトルとして「ハースストーン」があります。

上記以外のジャンルとして、パズルゲームやスマホのタイトルによる大会も開催されています。

  • フォートナイト
  • ロケットリーグ
  • リーグ・オブ・レジェンド
  • クラッシュ‧ロワイヤル(クラロワ)
  • Shadowverse(シャドウバース)
  • TEPPEN
  • 荒野行動
  • カオスアカデミー
  • eFootball
  • 遊戯王デュエルリンクス
  • パズル&ドラゴンズ(パズドラ)
  • モンスターストライク(モンスト)
  • PUBG MOBILE

上記のタイトル以外にも、eスポーツ大会が開催されているスマホアプリもあるため、気になる方はチェックしてみると良いでしょう。

「Shadowverse」では、2019年に開かれた大会で賞金が1億1000万円だったほか、「モンスターストライク」では、大会ツアーの賞金総額が1億円を超え、「PUBG MOBILE」ではプロリーグの賞金総額は3億円と言われており、年々市場規模の拡大によって賞金の額も増えています。

また、スマホでeスポーツをプレイするには、操作端末の性能によるハンデキャップを防ぐために高性能のゲーミングスマホが必要となります。

6.eスポーツの大会では学生も大活躍!

eスポーツの大会では学生も大活躍!

近年では学生向け大規模大会の増加により、高校生や大学生がeスポーツに積極的に参加するようになってきました。

最初はゲームで遊んでいるだけの子供たちの活動が、いつのまにか自分達の将来を決定付ける重要な大会の練習に切り替わっていることも珍しくありません。


第三者視点からは、ゲームの練習は”遊び”との区別がつき辛く、野球やサッカーのプロ選手を目指した練習と同じくらいの熱量で練習しているのにも関わらず、周囲からはその熱量が認識されにくいのが、若い世代の悩みの1つになっているようです。

また、ネットを介したオンラインでのコミュニケーションであるため、第三者からはどんな人と何人でコミュニケーションを取っているのかが分かり辛く、周囲から誤解をされやすい要素となっています。


しかし、eスポーツでは「ゲーム=ひとりでやるもの」という考え方は当てはまらず、チームメンバーとの密なコミュニケーションを必要とするゲームが多く存在します。

彼らは日々の練習を通して、高い音声コミュニケーション技術を身につけており、フィジカルスポーツ同様に1つの目標に向かって複数人で突き進むチーム力やコミュニケーション力が養われています。

7.eスポーツのプロには賞金だけでなく固定給も!

eスポーツのプロには賞金だけでなく固定給も!

eスポーツの大会においては、ゴルフの競技大会のように成績に応じて賞金が与えられます。


優勝賞金額が1億円を超える大会も増えており、与えられた賞金のみで生活している選手もいます。


また、高技能の選手は企業からスポンサードがされており、チームに所属することで固定給が発生するケースが増えてきました。


不安定な賞金による収入だけではなく、持続性のある安定的な収益モデルが確立されてきたのが、近年のeスポーツ業界の傾向です。

また、ビデオゲームはYouTubeなどの配信プラットフォームと相性が良く、個人での配信&動画投稿によって収益をあげる選手も増えています。

テレビの生放送のように、自らのゲームプレイをネットで生配信することでマネタイズ(広告料や視聴者からのサブスクリプション課金など)しており、テレビタレントやアイドルのように、個人に対してファンがついている配信者はゲームの上手さに関わらず収益を上げるケースも見受けられます。

8.eスポーツプレイヤーのセカンドキャリア問題には進展も

8.eスポーツプレイヤーのセカンドキャリア問題には進展も

実はeスポーツプレイヤーの選手生命は短命です。
もちろん各ゲームの性質によって活躍できる年齢幅は様々ですが、反射神経が重要なゲーム程、選手寿命は短くなります。


人間の反射神経は20歳前後がピークといわれており、プロフェッショナルなゲーム対戦においては、極度の反射神経と日々のトレーニングが必要になります。

特にFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)では遮蔽物から飛び出してくる相手に反応するスピードが競われるので、F1レーサー並みの反射神経が必要です。


選手によっては自らの反射神経の衰えを感じて、反射神経の重要度が低いゲームへとキャリアチェンジを検討するケースもあります。

まとめ

野球やサッカーのようなフィジカルスポーツと同様に、家族や周囲の方の応援がeスポーツプレイヤーの心の支えになっています。日本においても、これからeスポーツのさらなる盛り上がりが期待されます。甲子園出場やプロ野球選手のように、若い世代の夢の1つとして加わった「eスポーツ」。新しい夢の形なので全ての人に受け入れられているわけではありません。ただ、当人たちが真剣にゲームに取り組んでいるのは事実です。
家族や知人など、周囲の方の理解や支援がeスポーツを頑張る方々にとって大きな支えになっています。また、ハンデキャップをもった方々がゲームに取り組む「パラeスポーツ」という分野も登場しており、「eスポーツ」は年齢、性別、体格に左右されず活躍できる競技として注目されています。ゲームが好きから始まる競技者として億万長者を目指してみるのもいいかもしれませんね。


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