【格安SIMの闇⁉︎】大手キャリアから格安SIMに乗り換えるメリット・デメリットとは

スマホの月額料金をグンと安くできる「格安SIM」。テレビや雑誌などで聞いたことはあっても、「どうすれば使えるのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。この記事では、格安SIMの基礎知識を解説していきます。

1. 格安SIMとは何かについて

. 格安SIMとは何かについて

格安SIMとは、大手携帯電話会社よりも格安の料金で利用できる携帯電話サービスのこと。

「基本プランに必要のないデータ通信量があるから、その分安くしたい」という場合や、「ほとんど電話を使わないから、その分SNSを使用したい」など、普段の利用スタイルに合わせてスマホ代を安く使いたい人に、格安SIMは魅力的なのです。

2. SIMカードについて

2. SIMカードについて

SIMカードは、電話番号を特定するための固有のID番号が記録されており、どこの誰がその電話番号を使っているのかを識別することができます。

大手携帯電話会社でスマホを購入すると目にすることはないかもしれませんが、ほとんどのスマホの側面にSIMカードトレーがあり、そこにSIMカードが入っています。

スマホにSIMカードを入れることによって、はじめて電話やインターネットの機能を利用することが可能になります。つまり、スマホはSIMカードがなければ使えないのです。

3. 格安スマホ・格安SIM・MVNOの違いについて

3. 格安スマホ・格安SIM・MVNOの違いについて

格安スマホは、その名の通り「格安で購入できるスマホ」のことです。格安SIMは、前述した通り、大手携帯電話会社よりも格安の料金で利用できる携帯電話サービスのことで、月々の支払いをこれまでの半額以下に抑えられることも。

また、MVNOとはMobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)の略で、格安SIMを提供している会社のことをいいます。自社で回線設備を持たず、大手携帯電話会社から回線を借りて格安SIMのサービスを提供しています。

4. 格安SIMはなぜ安いのかについて

4. 格安SIMはなぜ安いのかについて

大手携帯電話会社の月額料金は平均で6,000~8,000円程度ですが、格安SIMはその半額以下の2,000円程度です。

こんなにも月額料金に差がある理由は、大手携帯電話会社に比べて広告費や人件費を抑えていることや、大手携帯電話会社の回線をレンタルしているため、基地局の維持費がかからないこと、などが挙げられます。

MVNOは大手携帯電話会社が設置している既存の回線ネットワークを間借りすることで費用を抑えているため、ユーザーの利用料金を下げられるのです。もちろん、安いからといって「機能が微妙なスマホしか選べない」「通常利用で通信が全然つながらない」ということはありません。

5. 格安SIMのメリットについて

①最大のメリットはなんと言っても安さ!

①最大のメリットはなんと言っても安さ!

MVNO各社が提供している格安SIMの最大の魅力は料金が安いことです。現在、スマホを使っている人なら月々の携帯代は6,000円、7,000円は当たり前、本体価格も割賦で支払っている場合には1万円を超えるという人も少なくないはずです。

しかし格安SIMでは月々1,000円台、もしくはもっと安い金額で運用することも可能です。それでは、具体例を見てみましょう。格安SIM各社は、契約事務手数料(登録手数料)、および大手キャリアのSIM 発行手数料で始められます。 

月間データ容量は、1GB、3GB、5GB、10GB、15GB、20GBなど格安SIMの提供会社によって使用用途に応じて柔軟なプランを用意している事も。月額基本料金は1GB、3GB、5GB、10GBで提供をしている会社が多く数百円〜3,000円以下で利用が可能です。

かけ放題

1GB、3GBというのは月ごとの上限データ通信量で、1GBでは物足りない方もいるでしょうが、5GBあれば多くの方が許容できる範囲内でしょう。また、5分以内の国内通話がかけ放題になるオプションも用意しているので、よく電話をかけるという方も安心して利用することができます。

月に6,000~7,000円、またはそれ以上の金額を支払っていた人にとっては、格安SIMの安さは十分すぎるメリットと言えるでしょう。

② シンプルな料金体系も見逃せない

 シンプルな料金体系も見逃せない

格安SIMでは、料金体系がシンプルなこともポイントです。NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルなどの大手キャリアの料金プランは複雑すぎて難しいと感じる人も多いはず。「○○オプション」や「○○割」と名前のついた制度が適用されていることはわかっても、それで結局どれくらい得をしているのかよくわからないという人もいるでしょう。

一目見れば理解できるようなプラン

しかし、格安SIMのために用意されているのは、一目見れば理解できるようなプランばかりです。まず上限データ通信量の容量ごとに「データプラン」などと呼ばれるプランがあります。

MVNO各社により、データプランにプラスしてSMSが使えるプラン、音声通話もできるプラン、格安スマホがセットされたプランなどがあります。

いずれにしろ、最初にプランを決めれば「毎月○○円」という定額になっていて、あとは通話料などが加算されるだけです。これなら自分の使い方に合ったプランも簡単に選べるはずです。

③ 通話プランが選べる

③ 通話プランが選べる

大手携帯キャリアの場合、スマートフォンを契約すると、かけ放題の音声通話サービスも契約する必要があります。

普段、通話はLINEなどの無料通話アプリを使うという人の場合、実はこういったかけ放題サービスはあまり意味がないのではないでしょうか。

その点、格安SIMであれば、かけ放題などの音声通話サービスなしで音声通話ができるSIMを契約することも可能です。電話を受けるためや緊急の時のために電話番号は欲しいけど、日々の生活ではあまり電話をしない、という人であれば、より契約をシンプルにすることができます。

データ通信

また、データ通信オンリーのプランもあり、通話はインターネット電話を利用する、と割り切ってしまえば、さらに安く運用することも可能です。

最近では格安SIMでも「3分」や「5分」など限られた時間内であればかけ放題になるサービスや、ある程度まとまった通話時間をお得な定額料金で提供するサービスも増えつつあり、音声通話をよく利用する場合も選択肢が増えてきています。

④ 2年縛りなどの契約を気にせず利用できる

④ 2年縛りなどの契約を気にせず利用できる

大手携帯キャリアでは多くの場合、「2年縛り」と呼ばれるような契約をし、契約を更新する月に解約や他社への乗り換えをしないと違約金を支払うことになってしまいます。該当月に申し出をしなければ契約は自動更新され、その後2年間はまた違約金がかかる仕組みです。

一方、格安SIMの場合、プランによっては違約金自体がなかったり、最低利用期間を過ぎれば解約しても違約金が発生しなかったりします。そのため、格安SIMではもっと安くて自分に合うプランが見つかれば、気軽にそちらに乗り換えることができます。

6. 格安SIMのデメリットについて

① キャリアメールやキャリアのサービスが使えない

① キャリアメールやキャリアのサービスが使えない

格安SIMではキャリアメールが使えません。キャリアメールは、ドコモは「〜@docomo.ne.jp」、auは「~@ezweb.ne.jp」、ソフトバンクは「~@softbank.ne.jp」というアドレスのメールのことで、これが使えないと絶対に困るという人は格安SIMは選択肢から外さざるを得ません。

これはドコモのネットワークを借り受けているMVNOの格安SIMでも同じことです。

キャリア

キャリアメールの代わりはGmailやYahoo!メールを使う人が多く、iPhoneを使っていて「~@icloud.com」「~@me.com」というメールアドレスを所持している人はこちらも使用できます。

また、ほとんどの格安SIMではLINEの年齢認証ができません。LINEの年齢認証は各キャリアのユーザーページ(My SoftBank、auお客様サポート、My docomo)経由でしか行えないためで、年齢認証ができないと、LINEのID検索が使えません。

それを除けばLINEは通常どおり利用することができます。同様に、格安SIMではキャリア決済サービスなどのキャリアが提供するサービスも使えなくなります。

② データ通信速度が安定しない

② データ通信速度が安定しない

格安SIMは、大手携帯キャリアから回線設備を借りてサービスを提供しています。

NTTドコモ社やKDDI社の設備を利用するため、サービス提供エリアや最大通信速度は同等となりますが、格安SIMの提供会社ごとに借り受けているネットワーク帯域やユーザーの数により、大手携帯キャリアよりも通信速度が遅くなることが多くなります。

通勤・通学時

また、通勤・通学時やお昼休み等利用者が増える時間帯では、格安SIMの提供会社によっては通信速度が安定しない場合もあります。

ただし、遅いといっても動画を高画質で視聴したりしなければ、格安SIMでも実際に利用する分にはほとんど問題がないでしょう。

Wi-Fi

例えば動画視聴やアプリのダウンロードなどは自宅でWi-Fi環境を利用し、外出先はスマートフォンではメールやSNSのチェック、テキストの記事が読めればOKという人であれば、格安SIMでも十分運用できます。

主に自宅や職場においてWi-Fiで使用するという人なら、あえて低料金な小容量プランを選ぶという方法もあるでしょう。

③ MNPで申し込むと数日間使えない…かも

③ MNPで申し込むと数日間使えない…かも

今使っている電話番号をそのままにして乗り換えるMNPは、格安SIMでも利用できます。しかし、大手キャリアの場合のように、ショップで手続きをして即日使えるようになるとは限らないので注意してください。

格安SIMが自宅に届くまでの数日間、以前の回線が停止して電話が使えなくなる場合もあります。ただし、最近では格安SIMでも店頭販売を開始したり、ネットで申し込む場合も到着後に自分で切り替えるタイミングを設定できたり、即日MNPへの対応が進んでいます。

7. 格安SIMの選び方のポイントについて

 格安SIMの選び方のポイントについて

格安SIMにするだけで通信料金は安くなりますが、自分に合った格安SIMの種類やプランにすると、さらにお得にすることができます。

① 電話とデータ通信どちらが多いかで選ぶ

① 電話とデータ通信どちらが多いかで選ぶ

音声通話機能(090などの電話番号を用いて発信する、いわゆる普通の電話)が必要な場合は、「音声通話SIM」を選択する必要があります。データ通信のみでよければ「データSIM」を選べばOK。LINEアプリの通話のみで事足りるようであれば、データSIMを選べば安く済みます。

② 利用スタイルに合わせて選ぶ

② 利用スタイルに合わせて選ぶ

 格安SIMによって特色があるので、自身の利用スタイルに適したプランのある格安SIM会社を選びましょう。

SNSの利用が多い場合は、「動画サービスのデータ通信量を消費しない」「ゲームのデータ通信量を消費しない」など、特定のSNSを利用する際のデータ通信量を消費しないカウントフリーといわれる機能を提供しているサービスがありますので、ご自身の使い方にあった会社を探してみてください。

③ 特色のあるオプションで選ぶ

③ 特色のあるオプションで選ぶ

よく大手携帯電話会社で契約すると、後で解約できるけど契約時にはこのオプションには加入しないといけないっていうのがありますよね。格安SIMにはそういうのが基本的にはなく、好きなようにカスタマイズが可能。

8. 格安SIMを契約する手順について

8. 格安SIMを契約する手順について

格安SIMを申し込む際の実際の手順をご紹介します。

事前に用意する4つのもの

申し込み前に手元に用意するものは、本人確認書類、クレジットカード、メールアドレス、MNP予約番号の4点です。

① 本人確認書類

①本人確認書類

 運転免許証や健康保険証(+補助書類)などが本人確認書類として使えます。

②クレジットカード(お支払い手段になるもの)

②クレジットカード(お支払い手段になるもの)

 ほとんどの格安SIM会社がクレジットカード決済を利用できます。

③メールアドレス

Gmail

 Gmailなどのフリーメールアドレスをお持ちでない場合は、事前に取得してください。請求やなにかの変更があったときのお知らせの際に、登録したメールアドレス宛にお送りします。

 ④MNP予約番号

 ④MNP予約番号

 ※電話番号そのままで乗り換える方のみ

今お使いの電話番号を変えずにそのまま格安SIMに乗り換えたい人は、事前に「MNP予約番号」が必要です。MNP予約番号は契約中の携帯電話会社に電話をすれば、数分で取得できます。

9. 利用するスマホは今のまま?新しくするか

今のスマホをそのまま利用しますか?それとも新しく購入しますか?どのスマホで格安SIMに乗り換えるか決めましょう。

① 今のスマホをそのまま使う場合

① 今のスマホをそのまま使う場合

 まずは、今のスマホが格安SIM会社の動作確認が済んでいるかを確認します。契約する格安SIM会社のウェブサイトの動作確認済端末ページで確認してください。

次に端末のSIMロック解除を行います。SIMフリーのスマホを利用中であれば必要ありませんが、大手携帯電話会社で購入したスマホであれば、SIMロック解除をした方が良いです。

SIMロック解除

SIMロック解除した後に格安SIMに乗り換えるのをやめたとしても、引き続き大手携帯電話会社でもお使いいただけますので安心してください。

SIMロック解除ができなかった場合でも、契約できる回線が限定されますが格安SIMを契約できます。格安SIMの会社によっては利用する回線を選ぶことができます。

ドコモで購入したスマホであれば、ドコモ回線で利用できますので、申し込み時に「ドコモ回線」を選択してください。

ソフトバンクで購入したスマホであれば、ソフトバンク回線で利用できますので、申し込み時に「ソフトバンク回線」を選択してください。auで購入したスマホであれば、au回線で利用できますので、申し込み時に「au回線」を選択してください。

 ここで注意したいのが、一部端末は同一回線でもSIMロック解除をしないと使えない場合もあります。使いたいスマホが使えるかを必ず事前に確認してください。

② 新しくスマホを購入する場合

② 新しくスマホを購入する場合

 スマホを新しくする方は、回線の制限がないSIMフリーのスマホの購入がおすすめです。

 購入する方法は、申し込み時に一緒に購入するか、量販店などで購入するか、の2つがあります。申し込み時に一緒に購入するなら、格安SIM会社で販売している端末を、申し込み時に一緒に購入することができます。

スマホとSIMカードは、SIMカードを挿して初期設定を完了した状態で届くことが多いです(iPhoneは除く)。

格安SIM会社で販売しているもの以外をご利用されたい場合は、量販店などで購入してください。また、スマホは購入する前に格安SIM会社で動作確認が取れているかの事前確認が必ず必要です。

10. ウェブか家電量販店での申し込みについて

10. ウェブか家電量販店での申し込みについて

事前に用意するものが揃ったら、申し込みしましょう。格安SIM会社はウェブでの申し込みと、会社によっては店舗(ヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店)での申し込みが可能です。

① 店舗(家電量販店)で申し込むメリット

① 店舗(家電量販店)で申し込むメリット

 店舗(家電量販店)で申し込むと、その日中にSIMカードを受け取って、使い始めることができます(ウェブ申し込みだと数日かかります)。また、プランなどで相談したいことがあればスタッフに直接相談することができて安心です。

②ウェブで申し込むメリット

②ウェブで申し込むメリット

 ウェブからなら、いつでもどこでも手軽にサクッと申し込めます。申し込み〜本人確認審査〜SIMカード発送〜受け取りまで、最短翌日が可能な会社もあります。

まとめ

格安SIM、格安スマホのメリットとデメリットがおわかりいただけたでしょうか。

格安SIM、格安スマホを使うなら自分の用途に本当にマッチングするのか、メリットを生かせて、デメリットには目をつむれるかどうかをよく考えなくてはなりません。ただ、それでも格安SIMをすすめる理由があります。

デメリットとしては、キャリアメールが使えなかったり、データ使用量が限られていることが挙げられますが、それぞれのデメリットはある程度回避できる状況にあるからです。

通話よりもSNSを利用する、連絡方法もキャリアメールからLINEに切り替えている、データ容量に関しても自宅でWi-Fiを利用するといった使い方をしている方も多いでしょう。

デメリットの完全なる回避ではないかもしれませんが、それ以上に、月額の費用を数千円も削減できる格安SIMの費用的なメリットの方が魅力的だと言えるのではないでしょうか。

すべての方に格安SIMが最適とは言いませんが、再度、メリットやデメリットを考えてみてはいかがでしょうか。


# 格安SIM #SIMカード #MVNO #格安スマホ #SIMフリー

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です