生きづらさを抱える人に寄り添う~生きづらさを抱えるすべての人々へ

今、インターネットが主流の世の中で、人々の間ではSNSが主なメッセージツールとなっています。そのSNSには「生きづらさ」が飛び交っています。人間関係の悩み、職場の愚痴など多くの声が寄せられ、中には孤独を訴え自殺をほのめかす人も。そんなネット社会には問題視の声が挙げられているものの未だ解決策が見出されていません。もし、周りの人がそのような状態になっていたとしたら皆さんはどう接し、そのような状態をどう受け止めますか?今回の記事では私が経験したことをもとに生きづらさを抱える人と寄り添う人へ少しメッセージを伝えたいと思います。

①現代社会における自殺者の現状

まず最初に現代社会における自殺者の現状をお伝えしたいと思います。生きづらさを抱え、それを消化できずに自ら死を選んでいる人々が日本には約22000人いると報告されています。   そのうち20代、30代が前年より増加傾向です。自殺者は新型コロナウイルスの影響で家にこもりがちになる人が多いこともあり年々増加しています。原因は精神障害などの疾患からくる衝動的行動によるものから人間関係などの環境的要因、理由のない孤独感など多岐にわたります。新型コロナウイルスの流行に伴い仕事や学校もリモートになってしまって、人と直接会うことがここ数年減少してきており緩和されつつあるものの今なお多くの人の孤独感を招いてしまっている現状があります。失業する人も多く、社会から人々が離されている、そんな風に私は思います。では生きづらさを抱える人はどのような特徴があるのでしょうか。

②生きづらさを抱える人の特徴

生きづらさを抱える人々にはそれぞれ理由があります。精神障害や発達障害が理由の人もいれば、家族関係などの周りの環境が理由の人、中には理由が見当たらないという人もいます。ですが、私が出会ってきた生きづらさを抱えている人、そして私自身がよく言われる特徴は「完璧を常に求めている」ということ、いわゆる真面目な人です。真面目であることは誠実でいいことでは?と感じる人が多いかもしれません。しかしその特徴は自分の考えや欲求、感情などに蓋をしてしまうという一面もあります。そうなると人は本当の自分がわからなくなり結果的に生きづらさを感じてしまうということになります。また、素直で努力家な人も現代社会では融通が利かないと言われて職場などに馴染めない結果、生きづらさに繋がることもあります。こちらのサイトは生きづらさを感じる人の特徴や原因をまとめているサイトです。参考になりますので是非ご覧ください。

③生きづらさを抱えている人に出会ったとき私たちはどのように接するのがいいのか?

生きづらさを抱えている人への接し方をお話しする前に、突然ですが、この記事を読んでくださっている皆さんに質問です。もし、あなたの目の前に小さな子供が泣いていたらあなたはどのような行動を取るでしょうか。生きづらさを抱えている人への接し方をお話しする前に、突然ですが、この記事を読んでくださっている皆さんに質問です。もし、あなたの目の前に小さな子供が泣いていたらあなたはどのような行動を取るでしょうか。この問いには様々な意見があって当然で、なおかつ泣いている場面によっても対応が異なってくると思います。画像のように慰める人もいれば、「泣き止みなさい」という人も、中には何も言わず隣にそっといるだけの人もいるかもしれません。では、この子供が生きづらさを抱えた人に変わったらどのような対応をするでしょうか。子供が泣いていた時と同じような対応を取るでしょうか。きっと多くの人が対応に困るのではないでしょうか。そこで私が生きづらさを抱えているときに心が軽くなった周りの人からの対応を二点ご紹介します。あくまで一例ですのでご参考になればと思います。

1.否定せず受け入れてくれる

例えば私が「いなくなりたい」と言ったとします。その時友人は「そうか、いなくなりたいか。でも私はあなたがいることで幸せだよ。」と伝えてくれたことがあります。否定はせず一度受け入れる。でも、伝えることは伝えてくれました。この言葉を聞いたとき、私自身をこの人は受け入れてくれていて、大切にしてくれているんだと実感しました。このように否定せず受け入れるという対応は、相手が自分の人格を受け入れ、私は必要とされているという感覚が芽生えます。この感覚はとても大切な感覚です。なぜなら自分自身が自分の人格を受け入れることができるようになるとともに、自分の存在価値がわかるようになるので自分のことを理解するきっかけになることが多いからです。

2.何も言わず隣にいてくれる

この対応は誰でも実践できる対応の一つだと私は思います。前述した否定をしない方法は言葉を用いるので、何回言葉を選んで言ったとしても「上辺だけの言葉なんていらない!」と言われてしまえばコミュニケーションが途絶えてしまいます。しかし、この方法は近づきすぎず隣にいることで、人の温かさを感じることができ話したいタイミングでもしかしたら「あのね、こういうことが最近あって悩んでいる」など打ち明けてくれるかもしれません。そこからコミュニケーションを広げていくことも大事な対応の一つだと思います。もし話すことがなかったとしても温かさの共有は相手の心に何らかの良い影響を与えてくれます。では、生きづらさが増してしまう対応はあるのでしょうか。私の経験から二点ご紹介します。

1.頭ごなしに持論を言われたり、否定する

例えば先ほどの例で言うと、「いなくなりたい」という発言に対して、「そんなこと言ったらだめ」「自分の命を大切にしなさい」などその人の人格や考えを否定するような発言です。これは生きづらさを抱える人が今以上に自分のことを否定したり、言ってきた人に対して逆上することになる可能性もあります。余計に生きづらくなると同時に人間不信になりかねません。お互いが傷つかないために一呼吸おいてから言うようにしてみましょう。

2.理由を聞く 生きづらさを抱える人の特徴で少し触れたのですが、生きづらさを抱える人の中には理由が自分でもわからないという人がいます。理由がわからない人に対して理由を聞くと、余計に自分の殻に閉じこもり、自分自身を見失ってしまいます。生きづらさの原因には感情や考えなどに蓋をしているということを頭の片隅にでも置いていただければ幸いです。また、自分で理由がわかっていてもなかなか簡単に言い出せる理由ではないのかもしれません。タイミングによってはデメリットになるので注意が必要です。

④生きづらさを抱えている本人はどうしたらいいのか

今度は生きづらさを抱えている、まさに今記事を読んでくださっているあなたに向けて書いていきたいと思います。私も今なお生きづらさを抱えている当事者です。小さい頃から周りの人とは少し違い、現代社会に馴染めず生きています。もしかしたらこの記事を読んでくださっているあなたもそうかもしれません。そんなあなたに試してもらいたいことがいくつかあります。まずは流し読みでもいいので読んでみてください。

1.周りを見渡してみる

私が極限に陥った時、周りを見渡せず自分の考えにとらわれる傾向にあります。誰も助けてくれない、私なんか、そんな考えがぐるぐると頭から離れず苦しんだこともあります。人は誰しも気分が下がり気味になればなるほど下を向き視界が狭くなります。そんな時こそ一度騙されたと思って周りを見渡してみてください。気づきがあるはずです。今日は曇っているな、鳥が鳴いているな、などありふれた日常に触れることで少し爽やかな気分になれるかもしれません。もし外に出られない場合は窓を開けるだけでも大丈夫です。空気を換えてみる。これが大切なことです。

2.大きく深呼吸してみる

前述したとおり気分が下がれば下を向きます。そして下を向けば肩が丸まり呼吸が浅くなると言われています。その悪循環が気分を余計に下げる原因にもなりかねません。なのでそんな時には意識的に背伸びをしてみたりして同時に大きな深呼吸をしてみると悪循環がましになるきっかけができます。鼻から吸うときに胸を張り、口から吐くときに背中を丸める。深呼吸をするときは吐くことに意識を向けると自然と空気を吸うことができます。

3.どうしても生きづらさが改善しない場合はヘルプを出してみる

生きづらさはなかなか改善しません。一度改善したとしても何度も壁にぶつかることで生きづらさが出てくることもあります。そんな時は勇気を出してヘルプを出すことをお勧めします。いきなり精神科や心療内科に行くのも手ですが敷居が高いですよね。まずは信頼できそうな人に話してみる。そこから解決の糸口が見つかるのではないかと思っています。発信の方法は人それぞれです。ネット上の分かり合える仲間に相談してみたり、仲のいい友人に話を聞いてもらうなどいろんな方法を探してみてください。きっとあなたに合う方法は一つだけではないと私は思います。この記事の最後には相談先が掲載されているURLも載せています。もしよければご覧ください。

⑤生きづらさを抱えている人や支えようとしてくれているすべての方へ

生きづらいという言葉にはいろいろな意味が込められていると私は思います。言葉の通り生きているのが辛いという意味から、その言葉の裏側には寂しい、悲しい、わかってほしいなど様々な感情が入り混じることで言葉が見つからずに生きづらいに達していたりもします。生きづらいと感じている人もそのような人を支えようと頑張ってくれている人も誰も罪悪感にとらわれる必要はないと思います。生きづらさを抱えている人もそう感じて生きていこうと意図的にやっているわけではないし、支えてくれようとしている人も「支えられない」と悩む必要はないと私は思います。誰も悪くないです。生きづらさを抱えて生きている人へ。生きづらさを抱えて生きている人は今までの人生の中でどうしても適応できずに困ってしまって生きづらさに繋がっているのだと思います。原因は色々だとしても困ってしまっているという現状は生きづらさの根底にあるのではないでしょうか。無理に前を向こうとか言うつもりは全くないです。ただ、生きづらさを抱えている仲間がこの現代社会には多数いること、そして助けてくれる人が必ずいること、これはふとした瞬間でもいいので思い出してほしいです。そしてこの生きづらさはきっと誰かの役に立ちます。誰かが困っているとき、あなたの根底にある優しさがきっと必要になるときが来るはずです。その時自分の価値に気づくこともあるかもしれません。それがスタートになるのではないでしょうか。生きづらさを抱えているあなただからこそかけられる言葉やできる対応があると思います。そして生きづらさを抱える人を支えようと頑張ってくれている人へ。きっと支える側のあなた自身もとても悩んでいるかもしれません。自分の一言で相手の人生が変わると思うとどう接して、どういう言葉をかけたほうがいいのかわからなくなることが多いと思います。対応は人それぞれで答えはありません。でも一つだけ言えることは、たとえ時間がかかったとしてもあなたの優しさ、温かさは伝わります。なのでできる限り多く伝えてみてください。人には優しさが必ずあります。優しさと優しさが繋がりあえばきっと分かりあえるはずです。そして何より支える側のあなたが健康でいることが大切です。悩んだときは誰かに相談してみてください。一人の悩んでいる人を多くの人で包んであげることでその人の居場所となり、あなた自身の居場所にもなると思います。

人にはその人なりの優しさがあります。生きづらさは優しさが受け取れなくなることでその人の殻に閉じこもり、孤独感を感じることで起こることがあります。優しさはコミュニケーションツールの大切な一つであり、人になくてはならないものです。温かさも同様です。温かさを感じることでお互いの存在を共有できると思います。最後に一人ひとりが優しさや温かさを感じられるそんな誰もが生きやすい社会になることを願っています。一人一人が特別な存在となり個々の色を輝かせられるように自分には何ができるか今後も考えていきたいと思っています。


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